任意売却・リースバックのトラブル事例

任意売却・リースバックは、メリットが多い反面、仲介する不動産会社の経験不足や、不動産の買受人との契約条件の不備などが原因で、期待した効果が得られないばかりかトラブルにつながることがあります。成功事例を研究することも重要ですが、失敗事例を参考にすることで、どのような点に注意を払わなければならないかを確認し、有効な対策を取ったうえで成功を目指しましょう。ここでは、リースバック契約に関わる失敗例のポイントを端的にまとめてご紹介します。

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リースバックのトラブル例

  1. リースバックでの賃貸契約更新時に大幅な家賃の値上げをされてしまった
  2. リースバック中に住んでいる家を勝手に売却されてしまった
  3. リースバック終了時の家の買い戻しの金額が思ったより高額だった
  4. リースバック中の修繕費の負担を請求された
  5. 推定相続人とトラブルになった
  6. リースバックを定期借家契約で契約して、再契約を断られてしまった
  7. 最初の買取額が想定額を大きく下回った
  8. リースバック契約ができなかった
  9. 自宅の買い戻しに応じてもらえなかった
  10. 物件を売却した不動産会社が倒産してしまった
  11. リースバック契約時に高額な諸費用を請求されてしまった

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1.リースバックでの賃貸契約更新時に大幅な家賃の値上げをされてしまった

リースバックの購入者(買取会社)から、再契約時に家賃の引き上げを要求されることもあるようです。リースバック期間中の賃貸契約は多くが定期借家契約によって締結されます。定期借家契約には普通借家契約と異なる扱いとなるものの1つに、賃料改定特約があります。特約の内容にはいろいろなバリエーションが設定でき、単純に賃料の金額を動かさないというものもあれば,一定の割合や特定の指標によって賃料の金額を増減させるというものもあります。契約のスタート時に、このような取り決めをしっかりと話し合い対策を取っておく必要があります。

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2.リースバック中に住んでいる家を勝手に売却されてしまった

よくあるのは、リースバックした物件に「勝手に売却をしない」という約束があったにもかかわらず売却されるケースです。物件に住んでいる身としては、貸主が急に変更となったと聞くと不安に感じるかもしれませんが、一般的には賃貸借契約の内容は新しい貸主に引き継がれるので、契約期間中は住み続けることが可能です。

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3.リースバック終了時の家の買い戻しの金額が思ったより高額だった

家賃と同じように、リースバック後の買い戻し金額を、相場より高く要求されるケースがあります。リースバック手続きの売買契約において買い戻し特約を付けること、これによって将来的に有利に買い戻しができるようになります。これは民法によって定められています。
ここでは買戻し(売買予約)と買戻し特約を比較しながら、両者の違いを明らかにしていきましょう。まず、契約を決めるタイミングが異なります。買戻し(売買予約)に関する契約は必ずしも売買契約と同時に行う必要はありませんが、買戻し特約は売買契約と同時に決めておかなければなりません。
買戻し(売買予約)は買戻すまでの期限はありません。しかし、買戻し特約には買戻しに期限が最長で10年となっています。もし契約上でそれ以上の期限を定めたとしても、10年になります。また、その約束が契約の際になされていない場合は、5年が期限となります。
買戻し(売買予約)では、買戻すときの金額を自由に決めることができ、買取価格は売却したときの価格より高くなるのが一般的です。価格が高くて買戻し(売買予約)ができなくなる人が続出するのはこのためです。一方、買戻し特約では、買取価格以上の額で買戻しをさせることはできません。
また、リースバックの買い戻しは登記ができないため、公正証書による契約内容の徹底を図る必要があります。

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4.リースバック中の修繕費の負担を請求された

通常の賃貸借契約は、借主の故意過失によらない設備の故障等にかかる修繕費は貸主が負担することが一般的です。一方、リースバック契約においては、売却後も元所有者が住み続けることから、設備等の不具合の発見が難しいため、特約において修繕費は元所有者の負担と定められるケースがほとんどです。契約締結時に、特約の有無や内容を確認しておくことが大切です。

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5.推定相続人とトラブルになった

「推定相続人」とは、いま現在の状況で相続が発生した場合、遺産を相続するはずの人のことです。例えば男性Aさんがいるとします。Aさんには妻B子さんと子どもCさん・Dさんがいます。この時、もしAさんに相続が発生したら、遺産はB子さん・Cさん・Dさんの3人が相続することになります。この場合、B子さん・Cさん・Dさんの3人は、Aさんの推定相続人になります。リースバックにより第三者に知られることなく自宅を売却できますが、自宅を相続するつもりだった配偶者や子供は相続人とトラブルになることがあります。勿論、Aさんが自身が所有している不動産を処分することに法的な問題はありませんし、リースバックの契約に推定相続人の同意は必要ありません。しかし、感情的なトラブルを避けるためにも事前に意思疎通を図っておくことは必要な配慮となります。

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6.リースバックを定期借家契約で契約して、再契約を断られてしまった

リースバックで自宅を売却した場合、2~3年単位での定期借家契約を履行することが多く見られます。最初の定期借家契約期間が終了した際に、再契約可能と聞いていたにもかかわらず、契約満了時に再契約を断られ、トラブルになることがあります。

定期借家契約は、貸主に正当事由がなくても再契約を拒否することができ、そうなれば借主は退去せざるを得ません。そのような事態を防ぐ対抗策として、賃貸借契約書に再契約条項を入れておくという方法があります。再契約について予め賃貸借契約書の中に条項を定めておくと、有効な対策となります。

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7.最初の買取額が想定額を大きく下回った

リースバックでの自宅の買取額を値切られてしまい、適正額を大きく下回ってしまうことがあります。リースバックで自宅を売却する場合、価格は、通常の売買契約による売却と比べて、安くなる傾向があります。リースバックの場合、購入するのは投資目的の企業か投資家であり、購入後の利回りを重視して買取金額を決めることになります。売却希望金額との隔たりが大きい場合は、複数の買取会社に査定を依頼すると同時に買取額の根拠を明示してもらいましょう。

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8.リースバック契約ができなかった

リースバックの申し込みをしたが、契約できなかったということもあります。その理由の多くは、買取額がローン残債を下回っていることが原因です。そのような場合、銀行は売却を認めません。その際は「任意売却+リースバック」のスキームを用います。「任意売却+リースバック」の手法は、様々な利害関係者との交渉をまとめ上げる複雑な作業となるので、実績が豊富な不動産会社と組むことが成功のポイントになります。

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9.自宅の買い戻しに応じてもらえなかった

リースバック後に自宅の買戻しを希望しても応じてもらえず、トラブルになることもあります。リースバック契約をする際に、買戻しに関する条項を契約書に盛り込まずに、口約束だけで終えてしまうと、好条件の買い手に勝手に転売されてしまったり、後に買戻しを申し出た時に拒否されてしまうことがあります。

そのようなトラブルを防ぐためには、買戻しの条件をあらかじめ再売買の予約契約書に明記しておくことが重要です。買戻しの希望がある際は、賃貸借契約書と再売買の予約契約書の2本をセットで締結することが必須となります。

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10.物件を売却した不動産会社が倒産してしまった

リースバック契約している不動産所有会社が倒産したら、借りて住んでいる自宅は第三者に売却されてしまいます。もし不動産所有会社が倒産したら、ほとんどの場合、競売にかけられてしまうので家を買戻すことができなくなってしまいます。リースバック先となる会社を選ぶ際は、大手不動産会社や上場している企業など資本力が大きい企業に依頼することをおすすめします。

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11.リースバック契約時に高額な諸費用を請求されてしまった

リースバックの契約時に、高額な諸費用を請求されてしまうこともあります。リースバックの諸費用としては、印紙税、抵当権抹消手続き、その他交通費、書類郵送費、測量費用や耐震補強費用、事務手数料などが必要となり、それら経費を売主に請求してくる不動産会社があります。
仲介不動産業者から上記以外の費用を請求された場合は、費用に関する詳細を担当者に確認するようにしましょう。

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まとめ

ここまでリースバック契約時に発生しがちな、よくあるトラブルをまとめてみました。しかし、これらの事例にはいずれも有効な対策が存在し、それら有効な対応を適切に行うことでリースバック契約を成功へと導くことができます。失敗からはより多くの重要なポイントを学び取ることができるので、ぜひ参考にして下さい。それでは実際に、リースバックに失敗しないためには何をすればよいのでしょうか。これらのトラブル事例を未然に防ぐための対策は大きく分けると次の5項目にまとめることができます。

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リースバック契約に失敗しないための5つの対策
  1. 契約書の内容を詳しく確認する
  2. 自宅の適正価格を正確に把握する
  3. リースバック後の家賃が負担にならないか確認する
  4. 買戻し特約の設定を検討する
  5. 信頼できる相談先を見つける

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1.契約期間と契約書をよく確認する

まずは、「普通借家契約」か「定期借家契約」か、契約書をよく確認しましょう。定期借家契約の場合は、一定の契約期間が終了したら、借主は必ず明け渡しをしないといけません。再契約は可能ですが、長く住み続けることを前提としたものとは言えません。契約期間については、口頭の説明だけではなく、目的にあった契約内容となっているかを契約書で確認しましょう。

2.自宅の適正価格を知る

自宅の価値がどれくらいなのか、あらかじめ調べておく必要があります。リースバックを利用する前に、複数の不動産会社の提示価格を比較しましょう。

リースバックだと通常価格より1割ダウンは仕方がありませんが、隔たりがある場合は要交渉となります。

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3.リースバック後の家賃が負担にならないか確認する

リースバック後の毎月の家賃が負担にならないか確認することが重要です。一般的に、リースバックの月々の家賃は、次の式で求められます。

1ヶ月の家賃 = 買取価格 × 7~13%程度 ÷ 12カ月

「家賃」「賃貸借期間」を元に、毎月の家賃が負担にならないか確認するようにしましょう。

4.買戻し特約の設定を検討する

将来的な買戻しを希望する場合は、リースバック契約時に買戻しの条件をあらかじめ盛り込んだ再売買の予約契約書を作成しておくことが重要です。

5.信頼できる相談先を見つける

トラブルが起きる原因は、担当する不動産会社の力量に問題があったり、実績や経験が少ないことが大半です。専門的なノウハウをしっかりと持っている実力のある専門の不動産仲介会社を選ぶことがリースバック契約を成功へと導く最も重要なポイントとなります。また、専門家に相談する際は、現在の状況や要望、今抱えている不安などを包み隠すことなく具体的に伝えてください。経験が多い会社であれば、過去に同じような悩みを持った方々の多くの事例を見ているので、的確なアドバイスがもらえると同時に、明確な見通しが得られることから気持ちも前向きになるはずです。

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